「せっかくホームページを作ったのに、効果があるのかどうか分からない」——中小企業の経営者や担当者の方から、こうしたお声をよく耳にします。問い合わせが来ないのは、デザインのせいなのか、そもそも見られていないからなのか。原因が分からないままでは、次に何を直せばよいのかも決められません。
その答えを教えてくれるのが「アクセス解析(自社サイトに何人が訪れ、どのページを見たかを記録・分析する仕組み)」です。専門知識がなくても、見るべき数字を3つに絞れば、今日から改善の糸口がつかめます。
まずは「見られているか」を知る
最初に確認したいのは、サイトを訪れた人の数です。多くのサイトでは「Googleアナリティクス」や「Search Console(サーチコンソール:検索でどんな言葉から訪問されたかが分かる無料ツール)」といった無料のツールが導入されています。制作会社にお願いしているなら、「アクセス数のレポートを見たい」と一言伝えるだけで確認できるはずです。
ここで大切なのは、数字の大小に一喜一憂しないことです。見るべきなのは次の2点です。
- 月ごとの訪問者数が、増えているのか・減っているのか
- どのページがよく見られているのか
たとえば訪問者が月に100人しかいないのに問い合わせが0件でも、それは自然なことです。この場合の課題は「サイトの内容」ではなく「知られていないこと」にあります。逆に訪問者が1,000人いて問い合わせが0件なら、サイトの中身に改善の余地があると判断できます。原因の切り分けができるだけでも、無駄な投資を防げるのです。
「どこで離脱しているか」を見つける
次に注目したいのが、訪問者がどのページで読むのをやめてしまったか、という点です。よくあるのは、料金ページや会社概要ページで多くの人が離れてしまうケース。これは「知りたい情報が載っていなかった」というサインである可能性が高いといえます。
中小企業のサイトで特に多いのが、次のような取りこぼしです。
- 料金の目安がまったく書かれていない
- 対応できる地域や業種が分からない
- 問い合わせ先が下の方にしかなく、見つけにくい
読者は、疑問が解けないとその場で他社のサイトへ移ってしまいます。よく見られているページほど丁寧に情報を足していく。これだけで、問い合わせ件数が変わることは珍しくありません。
スマートフォンでの見え方を必ず確認する
いまや多くのサイトで、訪問者の半数以上がスマートフォンからのアクセスです。ところが、確認するのはいつもパソコンの画面、という会社は少なくありません。
一度、ご自身のスマートフォンで自社サイトを開いてみてください。文字が小さくて読みにくくないか、電話番号を押せば発信できるか、問い合わせフォームの入力項目が多すぎないか。お客様と同じ環境で見ることが、何よりのアクセス解析になります。
小さく直して、また数字を見る
アクセス解析の目的は、立派なレポートを作ることではありません。「見る→直す→また見る」というサイクルを回すことです。
おすすめは、月に一度だけ30分の時間を取り、訪問者数と人気ページを確認して、直す場所を1つだけ決めるという進め方です。一度にすべてを変える必要はありません。小さな改善の積み重ねが、半年後には確かな差になります。
ホームページは、作った瞬間が完成ではなく出発点です。まずは自社の数字を見るところから、ぜひ始めてみてください。
