10年前に作ったホームページのまま…士業事務所のための「リニューアルか、改善か」の見極め方

「ホームページを作ってから、もう何年も手を入れていない」「そろそろリニューアルした方がいいのだろうか」と感じたことはありませんか。税理士や社労士、行政書士などの士業事務所では、開業時に作ったホームページがそのまま、というケースが少なくありません。

ただ、ホームページで集客できないからといって、すぐに全面リニューアルが正解とは限りません。数十万円をかけて作り直しても、問い合わせが増えなかったという話もよく耳にします。この記事では、作り直すべきか、今あるものを改善すべきかを見極めるポイントを、わかりやすく解説します。

まずは「何に困っているのか」をはっきりさせる

最初に考えたいのは、ホームページに求める役割です。たとえば、大阪で従業員3名の税理士事務所を営むAさんは「見た目が古いから作り直したい」と相談に来られました。しかし話を聞くと、本当の悩みは「新規の問い合わせが年に数件しかない」ことでした。

見た目の古さと、問い合わせの少なさは別の問題です。困りごとを書き出してみると、次のように整理できます。

  • 問い合わせが少ない
  • スマホで見ると崩れる
  • 自分で更新ができない
  • 情報が古く、今のサービス内容と合っていない

この中で、何が一番の課題なのかを決めることが、判断の第一歩になります。

リニューアルを検討したほうがよいケース

次のような状況なら、作り直しを前向きに考えてよいでしょう。

  • スマホ対応していない:今はホームページを見る人の多くがスマートフォンからです。パソコン用の画面しかない場合、それだけでお客様が離れてしまいます。
  • 「保護されていない通信」と表示される:SSL(通信を暗号化して安全にする仕組み)に対応していないと、ブラウザに警告が出て、信頼を損ないます。
  • 制作会社と連絡が取れず、自分で一切触れない:更新のたびに困るなら、WordPress(専門知識がなくても更新しやすいホームページ作成の仕組み)などへの移行を考える時期です。

こうした「土台」に問題がある場合は、部分的な修正よりも、作り直したほうが結果的に安く済むことが多いです。

改善で十分なケース

一方、土台に大きな問題がなければ、今あるホームページの改善から始めるのがおすすめです。Aさんの事務所の場合、スマホ対応もSSLも済んでいました。そこで行ったのは、次の3つだけです。

  1. トップページに「対応できる業務」と「料金の目安」を追加する
  2. 所長の顔写真とあいさつ文を載せる
  3. 「お問い合わせ」ボタンを各ページの目立つ場所に置く

士業のお客様は、「この先生に相談して大丈夫か」「費用はいくらか」を気にしています。その不安に答える情報を足しただけで、半年後には問い合わせが月2〜3件に増えました。大がかりなリニューアルをしなくても、伝える中身を見直すだけで成果が出ることはあるのです。

迷ったら「数字」と「第三者の目」に頼る

自分では判断しにくい場合は、Googleアナリティクス(ホームページの訪問者数や見られているページを調べる無料ツール)で、アクセスの状況を確認してみましょう。アクセスはあるのに問い合わせがないなら中身の改善、そもそもアクセスが少ないなら検索対策や土台の見直しが必要、というように方向性が見えてきます。

また、日々の業務で手一杯の小さな事務所であれば、ホームページの運用代行や保守管理を外部に任せるのも一つの方法です。第三者の目で見てもらうことで、自分では気づかなかった改善点が見つかることもあります。

まとめ

ホームページのリニューアルは、「古いから」ではなく「何を解決したいか」で判断することが大切です。スマホ対応やSSLなど土台に問題があれば作り直しを、そうでなければ中身の改善から始めるのが効率的です。

まずは今日、自分のホームページをスマホで開き、お客様の目線で眺めてみてください。「ここが分かりにくい」と感じた部分こそが、改善のヒントになります。ぜひ、できるところから一歩を踏み出してみましょう。

POST: 2026.10.29